カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書日記】2023.4.29(土) 『学校するからだ』

晴耕雨読。雨の日は本を読む。 「はじめに」を読んだだけで、傑作だと確信めいた予感を得られる本がある。そんな本の見つけた時は単純にうれしい。むしろその感覚を得るために、日々、本を読み続けているんじゃないかとさえ思う。晴れの日も、雨の日も。 今…

【読書日記】2023.4.28(金) アンパンマン、『ごろごろ、神戸。』

『ごろごろ、神戸。』の続きを読む。「あんぱんまん」という項の中で、著者の平民金子氏は自身のいちばん古い記憶を思い返す。4歳くらいの頃のものといくつかの断片的な記憶があるだけで、それ以前のことは憶えていないと語り、それを「無」であると表現する…

【読書日記】2023.4.27(木) 『ごろごろ、神戸。』

私にとっての神戸といえば、パイ山だった。阪急三宮駅の東口を出ると広場があって、お椀のような形の、石でできた山が3つ配置されていた。形がおっぱいに似ているのでパイ山として親しまれ、待ち合わせや、だらだらたむろするのに使われる賑やかな場所だっ…

【読書日記】2023.4.26(水) 卵を焼く

彼は手をあげて、二杯目のカフェ・オ・レを注文した。「ところで、納屋のことはどうなったの?」と僕は思い切って訊ねてみた。 彼は唇のはしで微かにほほえんだ。「納屋ですか? もちろん焼きましたよ。きれいに焼きました。約束したとおりね」村上春樹「納…

【読書日記】2023.4.25(火) 『パン屋再襲撃』

試験のアドバイスに、カレーのレシピを書いて提出せよというものがある。記述式の問題に対する回答を導き出せないときに、何も書かないよりはまし、部分点でももらえれば御の字、洒落のわかる先生であれば丸をもらえるかもしれない。諦めと期待を満たした助…

【読書日記】2023.4.24(月) 内田伸子『想像力』、村上龍『69』

試験のアドバイスに、カレーのレシピを書いて提出せよというものがある。記述式の問題に対する回答を導き出せないときに、何も書かないよりはまし、部分点でももらえれば御の字、洒落のわかる先生であれば丸をもらえるかもしれない。諦めと期待を満たした助…

【読書日記】2023.4.23(日) 『想像力』

公園で本を読んだ。青空の下、ベンチに座り、新緑の風を感じながらの読書もまた一興だ。と、いかにも優雅な休日を過ごした書きぶりだがそうでもない。公園への付き添いの手持無沙汰対策としての読書。実際はこんなところだ。 小学校1年の次男が公園に行きた…

【読書日記】2023.4.22(土)ある土曜日の一日

快晴の土曜日、ゆっくりめに起きて、ルーティンな家事を済ませる。昨晩作った資料に少し手を加える。それだけで午前が終了してしまった。Jリーグ、サンフレッチェ広島の試合を観に行くために家を出る。息子ふたりは友だちと遊びに行ったので、娘を連れて行こ…

【読書日記】2023.4.21(金) 『本へのとびら』、『太陽と乙女』

久しぶりに妻とランチを食べた。子どもたちがいないすきに二人で。二人きりの外食はどれくらいぶりだろう。すぐに思い出せないくらいには久しい記憶だ。3年おきに子どもが3人生まれ、この春一番下の娘が幼稚園に入園した。両実家が遠方で、二人で働いて二人…

【読書日記】2023.4.20(木) 『信用』

この本読んでみたいんやけど、一回読むだけで十分やしなー。買うのもあれよなー、でも読みたいんよなー。と思う本のジャンルがある。タレント本だ。あまり公言しないがけっこう好きで、ちょくちょく読む。面白く読めるけど、ずっと手元に残しておきたいとま…

【読書日記】2023.4.19(水) サンフレッチェ広島 vs ヴィッセル神戸 あるいは2023年のサンフレッチェ男

昨年のGWに久しぶりのJリーグ観戦に行ってから、1年が経とうとしている。あれ以来、サンフレッチェ広島の試合の度にせっせこせっせことスタジアムに足を運んでいる。昨シーズンはファンクラブに入会し、今シーズンは年間パスも購入した。ほぼすべてのホーム…

【読書日記】2023.4.18(火)柿内正午『差異と重複』、ZARD『TODAY IS ANOTHER DAY』

書くことがない。そういうときは「書くことがない」と書けばいい。遠い昔どこかで見た気がする助言に従い、書き始める。そもそも毎日毎日、書くに値することなどないのだ。だからこうしてどうでもいいようなことを日々、書き連ねている。そして思う。今日は…

【読書日記】2023.4.17(月) おくだけとおせんぼ、『街とその不確かな壁』

高い壁に囲まれた街が村上春樹の新刊の舞台なら、低い壁に隔てられたスペースが我が家のキッチンだ。おくだけとおせんぼの話である。小さな子どもが入ると危険だったり、荒らされる可能性があるスペースの前に設置する育児アイテムだ。その名の通り、置くだ…

【読書日記】2023.4.16(日) 『kotoba 51』

子どもが家にいると、思ったように本を読めない。三人の子どもが入れ代わり立ち代わり、自分の主張や疑問をこちらにぶつけてくる。それが日中ずっと続く状況では、時間を取って本を読むことは難しい。子どもたちがそれぞれの遊びに興じているあいだのすきを…

【読書日記】2023.4.15(土) 『雑文集』『街とその不確かな壁』

丸亀製麺の天ぷらトッピングのラインナップに、ししゃもが追加されていた。今日はぶっかけうどんに、ししゃもとげその天ぷらを追加して食べた。丸亀製麺の釜揚げうどんをみると、『進撃の巨人』を思い浮かべてしまう。壁に囲まれた世界。『進撃の巨人』を読…

【読書日記】2023.4.14(金) 『街とその不確かな壁』『猫を棄てる』

次男の小学校入学式から一週間が経った。来週から給食が始まるようだ。長男と次男は学年が3つ離れている。長男が入学してからもう3年も経つのかと驚く。 長男が幼稚園を卒園する2020年3月、コロナの影響により、卒園式まで残り一週間というタイミングで休園…

【読書日記】2023.4.13(木) 『街とその不確かな壁』

地方に住んでいると、発売日に本を買うことができない。早くても1日、通常で2日遅れになる。発売日にその本を手に入れたければ、amazonなどのネットを使うしかない。よほどのことがない限り、本の購入にamazonは使わないと決めているので、やはり発売日に…

【読書日記】2023.4.12(水) 「ゴリラの背中」

サッカーと背中の話をする。 私が通う中学には、サッカー部がなかったのでバスケ部に入った。ところが各所の働きかけにより、サッカー同好会が発足した。バスケよりもサッカーが好きだったので、迷わずバスケ部を辞めて、サッカー同好会に入った。中学2年の…

【読書日記】2023.4.11(火) 『ユートロニカのこちら側』『ノルウェイの森』

長い春休みがやっと終わった。卒園式からの入学式、入園式と続いて、3人の子どもたちがそれぞれ学校、幼稚園に行き始めた。とくに一番下の娘が幼稚園に通い始めたのは大きい。ひと段落した感が大きい。かなり大きい。そして家が静かだ。ユートロニカだ。 最…

【読書日記】2023.4.10(月) 入園式とデイヴィット・ヒューム

娘の幼稚園の入園式だった。3月生まれの娘は3歳になったばかりで年少となる。もともと小柄だし、3月生まれということもあって、他の子と比べてみても小さい。服装に対する変なこだわりもある。こだわりというよりもNGが多い。 娘が通う幼稚園に制服はない。…

【読書日記】2023.4.9(日) 青空におはぎ

今年からおはぎにハマっている。スーパーでおはぎをみると買ってしまう。当たり前だけど、スーパーによって売ってるおはぎも違う。みんなちがってみんな美味い。 あんこもきなこもどちらも美味しい。きのこたけのこ論争のように、おはぎにも永遠に決着のつか…

【読書日記】2023.4.8(土) 本を読む夫とビールを選ぶ妻

待ち時間に本を読む。 本を読む人にとって、待ち時間はありがたい。本を読めるからだ。待ち合わせ、駅、役所、病院、いろいろな場所で待ち時間は発生する。人によっては待ち時間は忌避の対象かもしれない。ただただ時間だけが過ぎていき、何の生産性もない。…

【読書日記】2023.4.7(金) 『からだの美』『ワインズバーグ、オハイオ』

二日間降り続いた雨があがった。今年の桜はほとんど散った。葉桜の季節に私は誰を思うのだろうか。新学期が始まり、靴がぐしょぐしょになった息子からコインランドリーで洗ってきてほほしいと頼まれる。コインランドリーの待ち時間は、本を読むのにちょうど…

【読書日記】2023.4.6(木) 『ワインズバーグ、オハイオ』

群像劇が好きだ。登場人物がたくさんいて、いろいろなストーリーが語られて、それがどこかで交わったり交わらなかったり。複雑に絡み合ったいくつかの線が徐々にひとつになり最後は大団円みたいなすっきりカタルシス系もいいし、それぞれの話が特に交わるこ…

【読書日記】2023.4.5(水) ルマンド、マールボロ、キリンビール

お菓子はブルボン。昨日はもっとも愛好する菓子、チョコあ~んぱんについて書き、セブンイレブンで買ったそれを食べた。安定の美味しさだ。 今少しずつ読んでいる『おいしいアンソロジー おやつ』の中にブルボンを発見した。タレントの伊集院光氏は子どもの…

【読書日記】2023.4.4(火) あんぱん、チョコあ~んぱん、『ささやかだけれど、役に立つこと』

お菓子はブルボン。アルフォート、ルマンド、シルヴェーヌ、味ごのみ、チョコレートにビスケットから米菓まで、挙げだすとときりがないほど名作だらけのブルボンを推している。なかでも私の一押しは、チョコあ~んぱんだ。一口サイズの丸いパンに、ソフトな…

【読書日記】2023.4.3(月) あんぱん

4月4日はあんぱんの日らしい。 明治維新により失業した武士、木村安兵衛が日本にパン文化を広める為、あんぱんを発明。 一八七五年四月四日に明治天皇にあんぱんを献上した日にちなんで「あんぱんの日」が誕生した 明治天皇が隅田川の花見で、旧水戸藩下屋敷…

【読書日記】2023.4.2(日)『おいしいごはんが食べられますように』

映画を観るときの重要な要素は映像美と音楽だと思う。話の筋がイマイチでもよくわからなくても、映像が綺麗であればそれはそれで映画として成立していると思う。役者の演技も含めて映像としての美しさを観たくて映画を観る。音楽にしても同様だ。これに関し…

【読書日記】2023.4.1(土)『再読だけが創造的な読書術である』『百冊で耕す』

電車に乗った。乗車時間の20分で読んだのは永田希 著『再読だけが創造的な読書術である』の第一章。永田氏は前作『積読こそが完全な読書術である』で、「ビオトープ的積読環境」の構築を提唱していた。情報の濁流に飲み込まれないまれないように、自分の関心…