カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.11.7(火) 『穴』

朝から内装工事の立ち合いへ。
トイレと電気関係が少し進み、本日の作業は午前中で終了。
その後、zoomでデザイナーのK氏にいくつかのことを依頼する。
zoom越しにK氏と会うのは少し変な感じがした。
以前はzoom越しでしか知らなかったのに不思議なものだ。
K氏は三連休を離島で過ごしたらしい。

娘のお迎えまで時間をショッピングモールでつぶす。
店をブラブラしてみたが特にほしいものはなく、ただただ歩いただけとなった。
コーヒー豆が切れそうになっていたことを思い出す。
コーヒー屋まで行く時間はなさそうだったので、モール内のスタバで豆を買ってみることにする。
豆売り場でどれにしようか迷っていると、店員さんが近づいて来て試飲カップをもらい、山のように積まれているクリスマスブレンドをプッシュされる。
こういうときはだいたいそのままプッシュされたものを買うのだけれど、スタバの豆がどんなものか知りたかったのでブレンドではなくシングルオリジンの豆を買うことにする。
店員さんには申し訳ないが、「せっかくですが、違うのにしますね」と一言ことわりとお礼を言い、エチオピアの豆を持ってレジへと向かった。
レジでは試飲のカップを飲み終わりそうな私をみて、「カップはこちらでもらいますね」と適切過ぎるタイミングでの声掛けされる
スタバのホスピタリティに感心した昼下がりであった。
いまなにげなく手癖で「昼下がり」と書いたが、果たして本当にこれは「昼下がり」であっているのだろうか。
気になって調べたところ、正午を少し過ぎた昼のことを指すようで間違っていないことがわかった。

まだ時間があったのでフードコートで小山田浩子の『穴』を読み始めた。
夫の転勤に伴って、県境に近い田舎の街へ引っ越した夫婦の話。
今作の主人公も(元)非正規社員の女性だ。

私はそこまで自分を捧げたい仕事をしていない。ひどい苦痛もないが充実もない。歯を食いしばるほどの困難も感じたことがないし天に昇るような感動を覚えたこともない。忙しくて辛いとか給料の割にきついとか思うことは多々あるが、そのせいで疲れきってもいるが、別にそんなのは私だけではないだろう。やっているのは私でなくてもできる仕事だし、それ自体に不満を覚えるほど若くも世間知らずでもないつもりだ。

小山田浩子『穴』

非正規社員の目線で語られているが、正社員とて同じようなことを感じる人は少なくないだろう。
適度なところで切り替えてお迎えへと向かった。


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