カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.11.5(日) 「いこぼれのむし」

今日もまたパンを買う。
これでたぶん3週連続だ。
今日は先週より早く云ったので、サンドイッチがあった。
「逢いたかったぜ~」と心の中で唱えて、手に取った。
コーヒーを淹れて、サンドイッチを食べた。
日曜の朝にふさわしい食事だったと思う。

私以外の家族は無印に何か買い物にいった。
無印週間を活用しようということだろう。
家に一人取り残されたので小山田浩子『工場』に収録されている最後の一編「いこぼれのむし」を読み進めた。
タイトルからはさっぱり内容の想像がつかない。
会社員モノの中編で、視点を変えながら複数の登場人物の語りで展開していく。
気の毒さと滑稽さが良い具合にブレンドされたような味わいがある。
小山田浩子の作風がおぼろげながら見えてきた気がする。

目黒課長は少し怖い。怖いのだが、決して嫌いなのではない。きっと有能な、一生懸命な、何せ女性で珍しい管理職をしている人なのだから、だから私のような気の利かない、ぼーっとしているような人間があまり好きではないのだろう。好かれていないのがわかるから、だから何だか怖い気がしてしまうのだ。

小山田浩子「いこぼれのむし」

時間があっても、長時間、本を読む力がなくなっている気がする。
それが体力なのか気力なのか集中力なのかはわからないけれど。
だからいろんな本を少しずつ読む。
因果が逆で、少しずつ読んでいるうちにそうなってしまったのかもしれない。


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