カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.11.13 「ゆきの宿」

今日も内装の立ち合いから一日が始まる。
大工さんがトイレの作業をしてくれた。
そしてドアの塗装本塗りと、クロスを張るためのパテ塗り。
どの工程をみても、職人技に感動する。

無印に注文指定していた棚を引き取りに行く。
ただ引き取るだけのつもりが、でかい無印のお店だったものでいろいろと見てしまった。

デザイナーのK氏からポスティングチラシのデータ案が来る。
最高な出来上がりにまたしても感激する。

いったん買い物をして家に帰る。
次男にチップスターのワンダー味なるものを買って来てくれと言われていたので、買いに行ったら売り切れていた。
代わりにサワークリーム味を買った。
パッケージにはヨッシーがいた。

小山田浩子『穴』に収録されている「ゆきの宿」を読む。
主人公夫婦が、赤ん坊が生まれた友人の家を訪ねる話。
たまたまその日が雪深い日で、帰れなくなり友人のお宅へ泊まらせてもらうという展開だ。
主人公は夜、金縛りにあう。

もう一度寝ようと目を閉じると、パチャリという音がした。そして体がドンと重たくなった。僕は目を開け体を起こそうとした。動かなかった。目も開かなかった。全身が何かに押さえられているかのように重く、その中で腹の上がとりわけ重く痛んだ。そして冷たかった。水気が腹の上の布団に染み、ちゃんちゃんこに染み、寝巻を通して腹を冷やした。歯ががちがちと鳴った。胸や顔や腿が濡れた。腹の上の重たいものが、動いて水をはね散らかしているようだった。振動と重みで体全体がねじれるように痛かった。そのものは何か細長く、そして瞬間的な動き方をするのだった。勃然と気づいた。アロワナだ。アロワナが水槽を飛び出して僕の上に載ったのだ。

小山田浩子「ゆきの宿」

最近はほとんどないけど、疲れているとき私もよく金縛りにあった。
だからこの感じもよくわかる。
アロワナでなくても何かひっかかっているものがあると、それが金縛りの最中に出てくる。
不思議な現象だ。


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