カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.6.25(日) 6人の美女と野獣

電車に乗って出かける。

AM10:00、とあるコーヒーチェーン店。
K氏に某プロジェクトのデザイン案を提案してもらう。
K氏は私に悩みの種をまき散らした。
2階の隅、通りに面した窓際の席で、私は静かに感動した。

11:00。
はるばる北海道からやってきたC氏の来訪を記念したオフ会に参加。
「女子会にもデートにも会社の飲み会にも」な、洒落たカフェに集う美女が6人。
そして私も女子会の仲間に入れてもらう。
初めて会う人たちは不思議な感じがした。
初めてのような初めてじゃないような。
場所の磁力も手伝ってか、異空間に迷い込んだような錯覚を覚える。
そういえば朝は何を食べただろうか。
急に空腹が襲ってくる。
パスタを食べる。
レモネードを飲む。
はちみつが効いている。
目の前には美女がいる。
こんなことがあるだろうか。
たぶんこれは夢だ。
夢ならば醒めないでほしい。
昔、京都で観た劇団四季の『夢から醒めた夢』を思い出した。
もしも目の前の光景が夢でないなら、ここは劇場だ。
目の前で上演されているのは『美女と野獣』だ。
歌って踊って演じて。そのなかに私もきっと組み込まれてしまったのだ。
パスタを食べて、レモネードを飲む。
2時間の上演はあっというまに過ぎた。
過ぎ去っていく時間の中に、いろいろな光を見た。
もしも私が植物だったなら、私の葉緑体は活性化していることだろう。
それはとても鮮やかで、今の私にとってはまばゆいばかりの光だった。

第一幕が終わり、我々は店をあとにした。
第二幕の舞台を探すジプシーがはじまる。
すべての店に断られ、辿り着いたハンバーガーショップでは「生きることが生きることではない」という教訓を得た。

駅でバスに乗るC氏をみんなで見送り解散となった。

帰り着いた家には誰もいなかった。
横になっているうちに少し眠ってしまった。
家族が帰ってくる物音で目が覚めた。
はっきりしない頭で数時間前のことを思い出した。
やっぱりあれは夢だったんじゃないだろうか。
喉が渇いたのでバッグからお茶を取り出した。
バッグの中には今日いただいたお土産が入っていた。
夢ではなかった。
夢だけど夢じゃなかった。