今年も残すところ347日。
今日は2021年を振り返って、今年買って良かったものについて書こうと思う。
電子辞書である。
今年は今まで以上に「言葉」を意識した年にしたい。
そんな思いから電子辞書を買うことにした。
どうせ買うならということで、CASIOから発売されている最上位モデルを選んだ。
収録されているコンテンツは200以上。
国語や英語はもちろんんのこと、生活系や学習系、実務系から趣味系まで多種多様なものが収録されている。
(画像の出展元:CASIO公式webサイトより)
画面は液晶カラーでビジュアルも豊富だし、英語の発音やクラシック音楽のフレーズなどの音声にも対応していて、見て聴いて楽しめるように進化していた。
なんといっても語句を検索するのに特化している点が良い。
今の時代、PCはもちろんスマホ・タブレットを使えば調べられない語句なんてものはない。
Wikipediaを使えば、その信憑性は別にして、およそのことは何でもわかってしまうし、リンクを辿ることで更なる情報にアクセスでるのはとても便利だ。
しかし、この “沼性” と電波を介したネットワーク性に落とし穴がある。
際限がないのだ。
Wikipediaの長所にして最大の短所は、一度検索をすると最後、次から次に溢れ出てくる情報の渦に巻き込まれ、戻ってくるのが困難なところにある。
何かを調べるはずの当初の目的をはるかに逸脱して、着地するポイントも見いだせないまま時間だけが消えていく。
その点、電子辞書には安心感がある。
語句から語句へのリンクという点では、Wikipedia同様の “沼性” はあるものの、表示される情報量も限られているので、別のサイトへ移ったり広告をクリックしたりというジャンプ性は限られる。
この点を僕は評価している。
そもそも僕が電子辞書を使おうと思ったのには、「言葉の精度を上げる」という点にある。
必要以上の情報は遮断できる辞書が最適なのである。
例えば本を読む際に、知らない語句に遭遇したとする。
これまでであれば、重たい国語辞典をペラペラめくっていたが、電子辞書があればサッと検索できて、なおかつ、収録されている辞書ごとの説明の違いを比較できるのも良い。
国語辞書や漢字辞書だけでなく、ブリタニカやニッポニカといった百科事典、あるいは類語辞典や反対語便覧などの説明まで一覧表示されるので、ひとつの語句に対して多面的にアプローチできる点を気に入っている。
ちなみに電子辞書を買ってから、本を読むときに意味がわからなかったり、理解が曖昧な単語をメモしておいて、あとで調べるという試みをやってみた。
以下がそのリストだ。
- 猖獗 しょうかつ
- 宿願
- 奢多
- 礼賛
- 拙速に
- 灰燼に帰す
- トポロジカル
- 枢軸
- 換骨奪胎
とある本のわずか50~60ページくらいの1章分のなかから拾っただけで、これだけあった。
なんとなくの意味で理解していて、これまでであれば調べなかったであろう物も含まれている。
というより、ほとんどがそうだ。
これまでの経験や前後の文脈から、なんとなく意味もわかるしあえて調べることもないかなと通過させていた単語たち。
そこをあえてたちどまって調べると、その語源であったり用例であったり、語句のひとつひとつを立体的に理解できるような感覚を得られた。
そんなわけで今年は言葉に対する感覚を磨いていこうと思うのである。