カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2024.1.29(月) 歩く

郵便局に行ったついでに、まだ配れていないエリアにチラシをポスティングした。
ポスティングもだいぶ板についたのか、なんとなくコツのようなものをつかんでいる気がする。
もれなくダブりなくかつ効率よく。
路地から路地を縫うように歩いた。

広場から出る道は五本あり、一本は駅へ続く大通り、一本は屋根のついたアーケードで、残りの三つはようやく車がすれ違えるくらいの路地だった。僕たちはすべての通りをくまなく歩いた。あらかじめ綿密に計算していたのか、少女はどこの四つ角でも迷った素振りを見せず、常に適切な方向へと進んだ。あとで地図を調べたのだが、その日僕たちが歩いたコースを色鉛筆でたどってゆくと、中央広場を起点・終点にした見事な一筆書きが出来上がることが判明した。

出典:小川洋子『沈黙博物館』

午後は近くの私設図書館の館長が店に来てくれた。
いろいろと話を聞いている中で、なにか協業できることがありそうな予感も芽生えた。
今後模索していくつもりだ。

夕方、高校生二人組のお客さんが来た。
文学作品を嗜んでいるような雰囲気で、彼らのような少年少女が来てくれることはほんとうにありがたいし、うれしい。
出版不況だなんだと言われて久しいが、彼らのような人たちがいればまだまだ未来は暗くないと信じている。