カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.6.27(火)『歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術』

昨年7月にジョギングを始めて、もうすぐ1年が経とうとしている。
ジョギングの副次的な効果として、歩くことが苦にならなくなった。
体力がついてきたのかもしれない。
もともと歩くことは嫌いではなかったが、目的地まで少し距離がある場合、自転車か車で行っていた。
例えばうちから最寄りのコンビニまでは歩いて10分ほどかかる。
今思えばたいした距離ではないのだが、面倒くささが勝ってしまい自転車を使っていた。
しかしこの1年で、足腰は(たぶん)強くなり体力もついたことで、自転車や車を稼働させるほうが面倒くさくなるという逆転現象が起こった。
走ることに比べれば、歩くことはなんというか楽だった。

ノルウェーの作家トマス・エスペダルの『歩くこと、または飼いならされずに詩的な人生を生きる術』を読み始めた。
古今東西の作家や哲学者たちの言葉を引きながら、歩くことへの思索を深める書物。
ここでいう歩くとはそのまま歩くことでもあり、人生を歩むことでもある。
自分の人生を主体的に歩き続けることの意味を、いろいろな角度から見つめている。

歩くこと——真摯な喜び。目覚めること。毎朝、目覚めること、それが人生のひたむきさだ。ひたむきに人生を生きること——それは喜びだ。お前が起きる——それは喜びだ。そんな風にひたむきに生きるためにお前が目覚めると、人生が目を醒ます。

エッセイかと思い読み始めたが、どうやら小説らしい。
しかし小説っぽくもない。
これといったストーリーもなく(いまのところないように思える)、断片的な語りが続く。
疲れた日の就寝前に読むのによさそうだ。
あるいは散歩に持って出かけ、途中のベンチで読むのもいいかもしれない。
いずれにせよリラックスした状態がよかろうと思う。

今からジョギングをしたあとに続きを読もう。
読みながら寝落ちしたい。


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