カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.5.13(土) 「嘔吐 1979」

彼は長い期間にわたって一日も欠かすことなく日記をつけることができるという稀有な能力を身につけた数少ない人間の一人だったので、自分の吐き気がいつ始まっていつ終わったかという正確な日付をきちんと引用することができた。彼の吐き気は1979年6月4日(晴)にはじまり、同年の7月14日(くもり)に終わっていた。

引用元:村上春樹「嘔吐 1979」(講談社村上春樹全作品1979-1989 短篇集 Ⅱ』所収)

日記をつけることの味わいは、あとで読み返す時にこそ発揮される。
たまに過去の日記を適当に読むと、ほとんど覚えてなかったりするので、これを書いた過去の自分をほめたくなる。
最近はこうして読書日記という形で、ブログを毎日更新しているわけだが、これとは別に自分だけの日記をつけている。
マイクロソフト社のOneNoteに、その日一日のログを残す。
誰にも見せないこと前提なので、形式にも分量にもこだわりはない。
文章で記すこともあれば、箇条書きのメモのようなものもある。
長文でだらだら書きつけることもあれば、数行のときもある。
一日の出来事が多ければ多い程、日記に書ける内容もおおくなるはずだが、それはそれで忙しかったということでもあり、書く時間を取れずに一行で終わりなんてこともざらだ。

今日は日記らしく、一日の出来事を振り返る形で記していこうと思う。

朝の4時。娘の泣き声で目が覚める。
ふだんは7時くらいまで寝ている娘が、枕元にたってシクシク泣いている。
どうしたのかと様子を伺うと、どうやらうんちをして困っていたようだ。
こんな早い時間に珍しいなと思いながら、おむつを替える。
最近やっとトイレに行けるようになってきたが、夜はまだおむつだ。
おむつでよかった。
まだ外は暗いので、娘も私も再び寝ることにした。

7:30頃起床。
昨日の残りのカレーを温め、3人の子どもに食べさせる。
シャワーを浴び、洗濯機を回す。
雨が降っているので、今日の洗濯物は乾かないだろう。
妻にコインランドリーで乾燥機にかけてきてもらう。
乾燥の目安として30分という表示があるが、大抵のものは20分ほどで乾いてしまう。
今日、妻がみたおじさんは60分回していて、目ん玉飛び出たそうだ。


近所にできたスーパー銭湯のプレオープンに招待客として行ってみる。
息子ふたりと息子の友達、計四人のパーティで雨の中歩いて行く。
新しいしきれいだし、何も言うことはない。
入浴のあと、ソフトクリームを四人で食べる。

午後、図書館へ。
歌人東直子さんの講演会を聴く。
著書『レモン石鹸泡立てる』にサインをしてもらう。


帰りにスーパーに寄って、豚バラ肉を買う。
夕食に豚バラ肉とキャベツの酒蒸しとまだ残っていたカレーを食べる。
豚バラを入れた豚汁風みそ汁も添える。

風呂に入って『村上春樹 全作品』の中から「嘔吐 1979」を読む。

平凡と非凡がいい具合に入り混じった一日が終わっていく。

 


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