ミュシャ展へ行く。
美しい。
ミュシャの特徴は、独特な「線」、「デフォルメ」、「装飾性」そして、「伝統の踏襲」ということだ。
もともとは画家を目指していたが、挿絵の仕事をするようになり、イラストレーションやデザインを主としたマルチ・アーティストの先駆者のような立ち位置だったそうだ。
華やかなイメージの裏側でパトロンに支援を打ち切られ、生活費をえるために雑誌への寄稿をたくさんやったなんてエピソードを知ると、作品の見え方も変わってくる。
1887年、20代も半ば過ぎてようやくパリに出たミュシャは、アカデミー・ジュリアン次いでアカデミー・コラロッシで、学んでいたが、パトロンからの援助を打ち切られ、生計をたてるために挿絵の仕事を始めた。
芸術活動に金が必要なのは今も昔も同じなのだな。
素描や習作の展示も多い。
ミュシャに限ったことではないが、美術館の展示でいつも思うのは、下積み時代や習作など、圧倒的な量のアウトプットに裏打ちされているのだなということだ。
平日なのでゆっくり観てまわることができたが、それはそれでエネルギーを使う。
期間中にもう一度くらい行きたいなと思い、美術館をあとにした。
そういえば昨日も街のほうまで来たなと思いながらぶらつく。
朝の曇り空から打って変わって、夏が戻ってきたかのような天気になった。
カレーを食べて帰った。