カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.9.3(日) 「両さん像とツバメたち」

朝からトイレットペーパーを買いに行く。
危うく切らすところだった。
ついでに昼食用のそばも買う。
天かすも買う。
このスーパーで買う天かすは2種類あって、安い方が良い。
高い方はつゆにつけると、くたくたになってしまうのに対して、安い方はかりかりのまま食べられる。
だから安い方を選ぶ。
安いのでラッキーだ。
今日もかりかりの天かすをどばどばかけて食べた。

そのあとに乗代雄介『掠れうる星たちの実験』から「両さん像とツバメたち」を読む。
亀有の駅前にある両津勘吉の像を題材にした掌編。
両津勘吉像をアンデアルセン童話の「幸福な王子」の王子像になぞらえたパロディ的物語だった。

一羽のツバメが、そのうちの一体、正式名称「両津勘吉像」の頭の上にのり、マレー半島で越冬するための長旅に備え、自慢の羽を調えておりました。ツバメたちには、毎年両さんの頭の上で海を越える準備をすると次の年かなりいいケツ(尾羽)をしたメスとやれるというジンクスがあるのです。ゴキゲンです。

引用:乗代雄介「両さん像とツバメたち」

「どうしたの、両さん。涙を流して、いったいどうしたの」
 ツバメは周りを小さく飛び回りながら尋ねました。両さんは何も言わず、相変わらずのガニ股で誰かに挨拶をしたまま微動だにしません。そして微妙に似ていません。

引用:乗代雄介「両さん像とツバメたち」

読み終えたあと、スマホを取り出した。
確か両津勘吉の像の写真があったはずだ。
あった。
データを確認してみると、撮影日時は2007/4/20。
カメラは「F700i」。
ガラケーだ。
16年前じゃないか。
クラウドすごいな。
同じ日の写真には、男はつらいよの寅さんの写真もあった。
この日は下町を満喫していたらしい。
どこかの店で10円饅頭を食べたことをなんとなく思い出した。

若いころは愚痴をこぼしていたが、あれから十何年、今はご飯をこぼすようになってしまった。

男とゆうもの つらいもの
顔で笑って
顔で笑って 腹で泣く 腹で泣く

引用:渥美清男はつらいよ

明日からもがんばりましょう。


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