カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

【読書日記】2023.8.5(土) 『ポテトチップスと日本人』

目が腫れている長男を眼科へ連れて行く。
待合で稲田豊史著『ポテトチップスと日本人』を読む。
日本人はなぜこんなにもポテトチップスが好きなのか。
ポテトチップスを軸に戦後の食文化史と日本人論が語られる書物だ。
アメリカ発祥のポテトチップスを日本に持ち込んだのは、戦後、ハワイから日本に帰国した濱田音四郎氏とされている。
濱田音四郎が設立したアメリカンポテトチップス社の「フラ印アメリカンポテトチップ」が元祖のようだ。
当時のポテトチップスは現在のような庶民のおやつではなく、高級おつまみという立ち位置だった。
それを大きく変えたのが湖池屋
1962年にのり塩味を1袋150円で発売したのを機に、多くのメーカーが市場に参入し、一般庶民のおやつとなった。
さらに1975年、後発メーカーとしてカルビーが市場に参入。
1袋100円という廉価で販売したことにより、国内市場を爆発的に加速させた。

日本のポテトチップス産業は、「フラ印が先鞭をつけ、湖池屋が量産化し。カルビーが大衆化した」と形容できる。

引用元:稲田豊史『ポテトチップスと日本人』(朝日新書)

ちなみに「ポテチ」は湖池屋が「菓子及びパン」カテゴリで商標登録しているので、湖池屋以外のメーカーは商品名として「ポテチ」を名乗ることはできないそうだ。

 

長男の診療が終わる。
ものもらいのようで、薬を処方してもらう。
帰り道、ポテトチップスを食べたくなっていることに気がつく。
眼科から家までのあいだには八百屋しかない。
かくなるうえは、じゃがいもを買って自分で揚げようかとも思った。
しかしこの炎天下である。
とてもじゃないが、昼間から揚げ物をしようという気にはなれず、ポテトチップスはあきらめた。

午後、息子二人の習い事へ連れて行く。
娘がドーナツを食べたいと言い出したので、妻と娘でミスタードーナツに行ってもらう。
そのあいだ、家でうたたね。
エアコンの効いている部屋で寝落ちすることの気持ち良さよ。
アラームの音で目覚め、息子たちを迎えに行く。

妻と娘が帰宅する。
買い忘れていた豚肉を買うためにスーパーへ。
その頃にはもうポテトチップスを食べたい気分ではなくなっていた。


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