カフェオレの泡

浮かんでは消えていく泡のようなもの

コーヒーも人間も

コーヒーが好きだ。

コーヒーの世界も奥深いもので、美味しく淹れるにはそれなりの技術を要求される。
ハンドドリップも単純そうに見えるが、なにぶん変数が多いので味もなかなか定まらないところが、難しさであり面白さでもある。

美味しい一杯を淹れるために試行錯誤するなか、先日、コーヒーの淹れ方を指南する動画を見た。
そこではコーヒーを不味くする3つのNGポイントが挙げられていた。

①豆の挽き目が細すぎるのはNG

②湯の温度が熱すぎるのはNG

③最後の一滴はNG

以上、3点。

 

まずは、①の挽き目について
コーヒー豆のポテンシャルとしてポジティブな面とネガティブな面の両面があるとされている。
ハンドドリップの場合、細挽きにするとネガティブな面、つまり苦みや渋みが出すぎてしまう可能性があるため、中挽きくらいが良いとされている。

次に②のお湯の温度について
これも挽き目と同様に、温度が高すぎると苦みや雑味が出過ぎてしまうため、沸騰直後よりも、やや下がったくらいが適温である。

そして③の最後の一滴について
コーヒーフィルターを通してドリッパーからサーバーにコーヒーが抽出されるわけだが、終盤になると濁り成分が残っていて、最後の一滴まで抽出してしまうとエグみや渋みが混じってしまう。
なので、ほどよいところで抽出を終わらせる見極めが大事ということだ。

 

ここではたと気がついた。
人間と一緒であると。

細かすぎてはいけない。
確かにそうだ。あれこれ細かいことを指摘されるのも、細かいことにこだわりすぎるのも窮屈である。
人間、大らかでいたいものだ。

熱すぎてはいけない。
高い熱量で物事に取り組む姿勢は大切だと思うが、熱すぎては火傷する。
誰が言っていたかは忘れたけど、ハートは熱く、頭はクールに。

最後の一滴。
できれば最後まで諦めずにやり抜きたい。
しかしながら、時には一歩引いて冷静な目で見極めることも必要。
「諦める」は「明らめる」= 自分が勝てるフィールドを明らかにして勝負することだと、陸上の為末さんも言っていた。

 

半ばこじつけではあるが、あながち間違ってもないんじゃなかろうか。
コーヒーは色んなことを教えてくれる。